観音寺

上田市上田原:尾和秀映住職
〔連載第69回〕

 上田市上田原の「観音寺」が建っているあたりは川中島合戦の端緒となった古戦場跡。同寺の入口には「上田原合戦討死者菩提寺観音寺」と書いた看板が立っている。
 天文17年(1548)2月、武田信玄はこの地で村上義清と戦う。この戦いで寺の伽藍が焼失した。
 同寺の創建は、焼失した時に失ってしまったため不明。本尊は聖観音菩薩像。本堂は二百年前に建て替えた。唐破風造りで御拝が珍しい造り。また、本堂の横には大師堂、護摩堂がある。そして樹齢約二百年といわれる大きなイチョウの木がシンボルのようにそびえ立っている。
 八月九日は夕方六時から毎年「りんご祭り」が同寺で開かれる。境内には祝りんごや野菜の販売、金魚すくい、イカ焼きの模擬店が並び近隣の人が大勢訪れ賑わう。
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