信濃国分寺

上田市国分:塩入法道住職
〔連載第23回〕

 上田市の文化財に指定されている本堂薬師堂の建立は文政十二年(一八二九)年に発願、起工して二十年後の万延元年(一八六〇)に完成した。
 また昭和六十二年には大屋根の大改修をしたが、その時は鬼瓦や化粧瓦は補修して再び屋根にのせた。これらの中には大変興味深いものが多くあった。


【六町瓦】
 なかでも通称六町瓦(120cm×80cm)は海野町、原町、横町、柳町、木町、鍛冶町の六町から寄進され、これを記した瓦が下層の屋根の正面に置かれている。
【人形化粧瓦】
 下層屋根の左右の隅に立っている。左側は神農像。右側は少彦名神といって湯治の神様。いずれも大変面白い瓦だ。
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