法樹院

上田市舞田:大高源明 住職
〔連載第73回〕

 上田市舞田の「飯綱山・法樹院」はのどかな田園を山側に向かったところにある。
 山門下には二基の石幢(せきどう)があり、六面の窓がくり抜かれ、この中に六観音と六地蔵が彫ってある。
 同寺の創建は、文治元年(1185)。渋谷土佐入道昌順と縁のある人が菩提のために一寺を建立し、幼名をとって金王寺と称した。
 また、永禄三年(1560)に寺は大破し、当時の領主・室賀入道信俊は寺の由緒を訊いて室賀甚七に奉行を命じ、再興させたと伝えられる。その折に「飯綱山法樹院報応寺」と改め、応誉廓然和尚を住職にした。
 本道に濡れ縁には子育て地蔵が安置しており、内部には薬師如来像、脇侍の日光、月光菩薩の座像が安置している。
 また塩田平札所めぐりの第十七番でもある。
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